内容説明
最近では、数理最適化問題は、高性能な数理最適化ソルバー(Gurobi)と超高水準プログラミング言語(Python)を使えば、複雑な実際問題でさえ、いとも簡単にモデル化でき、あっと言う間に解決が可能になってきた。本書は、そのようなパラダイムの変化に応え初めての数理最適化の入門書である。内容としては、例を用いて基礎理論を解説するとともに、正しくかつ高速に動くプログラムを示すことによって、実務家が実際問題を解く際のお手本を示すことを心がけた。
目次
数理最適化入門
施設配置問題
箱詰め問題と切断問題
グラフ最適化問題
巡回路問題
スケジューリング問題
ロットサイズ決定問題
非線形関数の区分的線形近似
多目的最適化
二次錐最適化問題
付録A Python概説
付録B 数理最適化ソルバーGurobi概説
付録C 制約最適化ソルバーSCOP概説
付録D スケジューリング最適化ソルバーOptSeq概説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェリ
3
もう少し説明の順番を考えて欲しかった。事例を元に最適化を説明していく流れなのだが、その事例の中にコードの説明や最適化の原理の説明など、細切れで情報が入ってくるため、どの情報がどこにあったのかを後々振り返りにくい構成になっている。最適化の原理の説明にはほとんど触れないため、何をやっているかと言うイメージが膨らみにくい。かといってGurobiの使い方に特化しているかというとそちらもあまり体系的ではない。やはり、初学者が事例集から取り組むのはやはり難しい。(あと仕方のないことだが、内容が古い)2023/04/13
ONE_shoT_
1
Gurobiで数理最適化を実装するために読んだ一冊。施設配置問題・ビンパッキング問題・グラフ最適化問題・巡回セールスマン問題・スケジューリング問題・ロットサイズ決定問題・多目的最適化など、さまざまな最適化問題をGurobiで実装・求解する例や、モデリングのコツが載っていて参考になるが、理論的な説明は少なめな印象。2021/10/31
Shuhei Iitsuka
0
Gurobi を Python からいじることで,様々な線形最適化問題(=線形計画問題)を解く本.様々な定式化,そのソルバへの渡し方を学ぶには最適な本.最適化手法自体(シンプレックス法や内点法)の解説は薄いです.2017/07/10
杉山駿
0
gurobiというツールが有料で用意できなかったため、代用としてglpkやpyomoを使って検証した。
Taizo
0
数理線型計画法といえば大抵の人がやったことがあるであろう有名な問題だ。色々な制限の中で目的のものを最大(最小)にするようなアレである。 とはいえこの種の問題は制限を増やしたり、変数を整数にすると途端に難しくなることが知られている。俗に言うNP困難と言うやつだ。 じゃあどうしたらいいのか?オープンソース (OS)を使えばいいのである。 愚直に考えると宇宙が何個あっても足りないような時間がかかる計算も、賢いアルゴリズムを使えば一瞬で解ける。 典型問題に対しOSを用いて解く方法を網羅的に記述した一冊。2019/02/07