内容説明
初版を刊行以来10年、大学・高専などのテキストとして大変好評を博した旧版を、その後の技術革新に合わせて全面改訂したものである。具体的な改訂方針の骨子は、ノイマン型コンピュータの代表例をメインフレームコンピュータから読者の身近にあるパソコンやワークステーションとした。いろいろな実例を現況に合わせて直した。特に技術革新の著しい第7章、第8章、第9章はほぼ新規に書き下ろした。アーキテクチャおよびそれを実現するソフトウェアとハードウェアの各要素技術について、今後を展望しつつ加除修正した。本書を読破することで、コンピュータアーキテクチャの基礎的知識が習得できるように基本事項を網羅した。
目次
1 コンピュータアーキテクチャとは
2 基本アーキテクチャ
3 コンピュータにおける数表現
4 論理回路
5 制御アーキテクチャ
6 演算アーキテクチャ
7 メモリアーキテクチャ
8 入出力アーキテクチャ
9 通信アーキテクチャ
著者等紹介
柴山潔[シバヤマキヨシ]
1974年京都大学工学部卒業。1979年京都大学大学院工学研究科博士後期課程単位修得退学(京都大学工学博士)。現在、京都工芸繊維大学教授
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感想・レビュー
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wang
1
学部1〜2年生レベルの情報工学の基礎。十分な詳細レベルがありこの分野の学習者全てが身につけて欲しいレベル。特に新版として汎用機向けの記述からPC技術中心の記述になっているので実用性も高い。ただ2003年出版ということもありCPUや通信関連ではやや最新技術の記述が弱くなりつつある(ただまったく新しくなったわけではないので古くなったわけではない)。2012/03/30
HoriK
0
「コンピュータアーキテクチャとは、ある機能を実現する機能分担における、ソフトウェアとハードウェアのトレードオフ点である」という独自の定義に基づいて、プロセッサ、メモリ、制御装置、I/O、ネットワーク等のアーキテクチャを解説した本。具体的な機能・機構を語り始める前に、求められる機能や実装の方向性を整理して書いてあり、内容が多少古くてもしっかりと資料的価値を保ち続けている。2021/04/08