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目次
はじめに 藤田東湖の魅力
東湖の誕生
大津浜事件=決死第一回
九代藩主継嗣問題=決死第二回
天保の改革推進と挫折=決死第三回
幽囚の日々=小石川・小梅村
藤田東湖の『正気の歌』
水戸竹隈町の幽居へ
「天下の藤田東湖先生」登場
東湖と天下の若き志士達
東湖と佐久間象山の外交論
東湖の厚き人情
東湖流読書の秘訣と学者批判
天下の豪傑・藤田東湖逝く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
6
1997年刊。藤田東湖の人生を一般向けに分かりやすく描いた評伝。山あり谷ありの激しい人生で、その最期も劇的(安政江戸大地震のさい老母を庇って圧死)。地震なかりせばと思いますが、生き延びていたとしても安政の大獄でやられてしまったかな。山内豊信の号を「忍堂」から「容堂」に改めさせたというエピソードがいかにもこの人らしい。2024/09/10
Ohe Hiroyuki
2
書名の表す通り、藤田東湖の生涯をトピックごとに記した一冊である。▼「三たび死を決して、而して死せず」と記した藤田東湖の人生の凄まじさ、それと同時に家族や門人に寄せる心の様子がよく描かれている。▼佐久間象山の開港論との比較がなされている部分は、世相を鑑みるに興味深い。佐久間象山の門弟が吉田松陰であり、その佐久間象山を惨殺したのが、河上彦斎である。▼幕末の歴史は学べば学ほど複雑であるが、藤田東湖の存在は、確固たるものがあるように見える。「水戸学」と称されるのもなるほどもっともである。2022/02/20