内容説明
推理小説以上に面白い実録的物語。参戦の必要性を認識しながら、国民にはそれを隠して大統領に信任されたルーズベルトが選挙公約を破り、参戦の目的を果たすため、アメリカ国民を欺いて謀略の限りを尽くしたことは許しがたいとして認めることが出来ない。何人の反論も許さない綿密な事実調査と資料の分析により、米国民に愛され人気の高いルーズベルトと彼を支えた政府高官や高級将校の責任を追及する。
目次
戦争
新高山登レ
日の丸
スケープゴート
艦隊基地
敗北の青写真
裏口からの参戦
A、B、C、D
洋上会談
日本穏健派の最期〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
7
G・モーゲンスターン(シカゴ・トリビューン紙論説委員)による1947年刊行著作の訳書(東京裁判資料刊行会編集主幹の渡邊明訳)。真珠湾攻撃で現地責任者のショート陸軍少将とキンメル海軍少将が損害の責任を取らされ辞任に至ったがその理不尽さを議会調査の膨大な記録から論じてる。ルーズベルト大統領及び周辺の高官は日本政府の暗号解読に成功し日本の戦争開始と日時をほぼ掴んでいたのにハワイ現地には危機的状況伝達や防御指令がなかったこと、大統領が欧州参戦のため日本が戦争を起こすことを望み、更に誘導を模索したことも書かれてる。2021/09/25