内容説明
江戸城桜田門外にて大老・井伊直弼が暗殺された桜田門外の変。その事変に加わった十八烈士の一人、蓮田一五郎とは?「安政の大獄」から「桜田門外の変」に至る幕末の複雑な経緯や事変の真相を判りやすく解説し、母姉宛の「遺書」や「手記」・「桜田事変図」等から“蓮田一五郎”の人物像とその精神、さらに十八人の桜田烈士が日本の将来に思いを馳せ「桜田門外の変」に込めた志を解き明かす。
目次
「桜田門外の変」への経緯
蓮田一五郎の生い立ちと人となり
「桜田門外の変」へのみち
「桜田門外の変」
変後の同志の動き
一五郎の脇坂邸自訴と評定所訊問
母姉宛の血涙の「遺書」/「遺書」の収録異本各種
蓮田一五郎の最期
一五郎の「遺書」等が遺族に届く
一五郎遺詠の詩歌
埋葬・墓碑建立と蓮田家の継続
著者等紹介
但野正弘[タダノマサヒロ]
昭和15年(1940)茨城県水戸市に生まれる。昭和34年3月茨城県立水戸第一高等学校卒業。昭和38年3月茨城大学文理学部文学科史学専攻卒業。昭和38年4月~浜松日体高等学校教諭。昭和44年4月~平成13年3月末茨城県立高校(岩瀬・水戸一・茨城東)教諭。平成13年4月~20年3月植草幼児教育専門学校非常勤講師。平成13年4月~21年3月植草学園短期大学(福祉学科)教授。平成22年4月~リリー保育福祉専門学校非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ring8789
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幕末、桜田門外の変で井伊大老を暗殺した水戸・薩摩藩士18人の内の1人・蓮田一五郎の生涯に焦点を当てた一冊。水戸藩から見た桜田門外の変。水戸藩から見た安政の大獄。水戸藩における幕末。大変分かりやすく興味深く解説され、「歴史を見る視点」の重要さ多様さに思い巡らす。処刑前に切々と母や姉に思いを伝えた遺書が、どんな出来事にも一人一人の大切な人生が関わっているという当たり前のことを思い出させてくれる。旅先で求めるその土地のこういう一冊を読むまでが、私にとって旅である気がする。2014/06/15