目次
蔵書の書き込み
祖父のメモ帳
白山神社と楠木氏
空襲の被害
見えない物を見る感性
日光東照宮の研究
英雄の著『近世日本国民史』
祖父が好んだ戦国の気風
ミッドウェー海戦の敗因
文部省の企てに消極的
学会や神職界を見つめて
神の感得
兼務社および永平寺
丹念に辞書を引く
模倣でない価値
帝大図書館の焼失
海軍技術研究所
南北朝正閏論
まつすぐな人を評価
米軍も精神力強調〔ほか〕
著者等紹介
平泉隆房[ヒライズミタカフサ]
昭和29年(1954)2月19日福井県勝山市平泉寺で誕生(父洸・母百合子の長男)。勝山高等学校を経て昭和51年(1976)皇學館大学文学部国史学科卒業、同大学院進学。同56年同大学神道学科助手、同61年国史学科講師。平成3年(1991)同大学国史学科助教授。同7年金沢工業大学助教授、平泉寺白山神社宮司。同12年(2000)同大学教授。同16年皇學館大学より博士号(文学)を授かる。神社本庁教学委員、大阪国学院講師などを歴任。令和6年(2024)8月16日帰幽(満七十歳)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ohe Hiroyuki
2
国史の研究者であり平泉寺白山神社の宮司でもあった平泉澄を祖父に持つ著者(平泉隆房氏)による祖父についてのエッセーをまとめた一冊▼ご親族が記されたこともあって、息遣いを感じるような温かい文体である。銀時計を恩賜されたり、日光東照宮の研究等若かりしときの内容も豊富である。戦中戦後の部分も豊富である。軍人に請われて全国を歩き回った話もある。当時は、学者の中でも色々あったようで、伏字で他の学者を批判している部分もある▼平泉澄が生きた当時の雰囲気、何より平泉澄の矜持を感じられる良い本であると思う。2025/08/29