目次
第1章 口寄せ
第2章 名称
第3章 歴史
第4章 巫業
第5章 イタコの生活史
第6章 加持祈祷
第7章 祝福・祈祷祓いの経文
第8章 祭文
第9章 音・音楽
第10章 宗教・信仰
補遺―口寄せの経文(笠井キヨ巫女による)
著者等紹介
笹森建英[ササモリタケフサ]
青森県弘前市出身。早稲田大学文学部哲学科卒業。マンハッタン音楽院修士(作曲)。ハワイ大学音楽部修士(民族音楽学)。元弘前大学教育学部教授。元青森県文化財保護審議委員。弘前学院客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
5
人は不思議な現象が好き。恐山のイタコがテレビなどで取り上げられたのは80年代だ。霊的な能力をもつとされるイタコの存在は、オカルトファンに受け入れられて、テレビやマスコミに登場していた。盲目の女性が巫女に弟子入りして、厳しい修行ののち能力を得て職業化するのが一般的だった。東北地方の貧しさと人々の優しさが障碍者の独立を図り、生業として成り立っていたのかもしれない。彼女たちには必ずしも霊的能力があったわけではなく、クライアントの心情を読み取るカウンセラーの役割を果たしていたとも考えられる。2021/07/12
y
1
イタコといえば恐山、という程度の知識しか持ち合わせていませんでしたが、イタコの担う役割が、こんなにも多彩なことに驚きました。何となくシャーマニズムの一形態だと思っていて、すみませんでした、という気持ちになりました。 こういう文化が消えつつあるのは、とても残念です。2021/06/19