内容説明
『告白録』にはないアウグスティヌスの後半生。ローマ帝国の衰亡から西欧中世へと劇的に変動する世界のなかで、『神の国』によって歴史の意味を問い、ドナティストやペラギウスとの論争を通して、カトリック教会の信仰を確立していく司教アウグスティヌスの心の変化をみごとに描く。
目次
第4部 四一〇‐四二〇年(世界の老齢化;偉大で困難な作品;旅する国;達成された統一;ペラギウスとペラギウス主義;恩恵のための事例;最も堅固に確立した信仰)
第5部 四二一‐四三〇年(エクラヌムのユリアヌス;予定説;老年;ローマ的アフリカの最期;死)
エピローグ(新しい証拠;新しい方向)
著者等紹介
ブラウン,ピーター[ブラウン,ピーター][Brown,Peter]
1935年アイルランドのダブリンで生まれる。オックスフォード大学ニューコレッジ卒業後、同大学オールソールズ・コレッジのフェローを振り出しに、ロンドン大学、カリフォルニア大学バークレー校を経て、現在はプリンストン大学歴史学教授。Augustine of Hippo,1967,2000(Revised Edition)は処女作であり、当代屈指の伝記として高い評価を得ている
出村和彦[デムラカズヒコ]
1956年、東京都に生まれる。1989年、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程修了(哲学専攻)。現在、岡山大学文学部助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。