内容説明
典礼のための賛歌や聖書注解など、多くの著作を残したシリアのエフライムと、透徹した説教と聖書注解で知られたヨアンネス・クリュソストモス。ローマ帝国とペルシア帝国に挟まれ、独自のキリスト教を展開していた地域で活動した両者の解釈学を、ガダマー、リクールらの現代の解釈学やレトリックをも視野に入れながら、本格的に比較考察する。シリア教父の思想世界を初めて紹介する。
目次
序論(問題と方法;古代末期シリア、東と西 ほか)
第1章 エフライムの解釈学(エフライムの生涯と著作;エフライムにおける神理解―その可能性と不可能性 ほか)
第2章 クリュソストモスの解釈学(クリュソストモスの生涯と著作;クリュソストモスにおける神理解―その可能性と不可能性 ほか)
第3章 エフライムとクリュソストモスの解釈学の比較(問題提起;エフライムにおける表象と言語 ほか)
著者等紹介
武藤慎一[ムトウシンイチ]
1967年秋田生まれ。1991年京都大学文学部哲学科キリスト教学専攻卒業。1996年京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。1997年京都大学より博士(文学)の学位取得。日本学術振興会特別研究員(PD)。1999年大阪府立工業高等専門学校専任講師。2003年より、同助教授。専門はキリスト教学。特に、教父学、シリア学、解釈学
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