内容説明
この言葉ははかり知れない影響を西欧文化に与えてきた。キリスト教的愛とは何か。ニグレンの『アガペーとエロース』以降、四十年間の議論を分析・総括し、アガペーの規範的内容を明らかにした名著。
目次
第1章 人間的アガペーの内容
第2章 アガペーと自己愛
第3章 アガペーと正義
第4章 アガペーと補助的ルール
第5章 行為者の徳としてのアガペー
第6章 人間的なアガペーの地位と正当性
第7章 アガペーに関するカール・バルトの見解
第8章 結語
感想・レビュー
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Montana
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アガペーについては他の本でも学べる事が書かれていたがニーバーの祈りで有名なニーバーのいうアガペーとは?など、他の人の愛についての引用があってよかった。この本で初めて見た、愛は正義を補完する場合最も社会においてアガペーがよく機能するという考えが面白く納得できた。親しい人との間での愛はアガペーでも上手く機能するだろうが、例えばホームレスの人にアガペーだけ与えても、彼らが社会的な存在として成長するかといったら怪しいので、ある程度の正義を持ってまず対処しその正義で賄えないものをアガペーで拾い上げる考えが新しかった2025/06/15