出版社内容情報
カルヴァン神学の要点を、主著『キリスト教綱要』の目次に添いながら、信徒向けに分かりやすく解説。16世紀の激動の時代に、人間の魂と教会と世界を建て上げるために生きた彼の思想を、混迷の中を生きる現代亜人への挑戦として読む。
G.プラスガー[プラスガー]
1961年生まれ。ヴッパータール神学大学、ミュンスター大学などで学ぶ。その後ヴッパータール神学大学でJ.モルトマン、ゲッティンゲン大学でE.ブッシュの助手を務めた。現在、ジーゲン大学教授。
矢内義顕[ヤウチヨシアキ]
1957年生まれ。現在、早稲田大学教授。訳書 J.グニルカ『聖書とコーラン』『コーランの中のキリスト教』、R.W.サザーン『カンタベリーのアンセルムス』、H.キュンク『キリスト教は女性をどう見てきたか』ほか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
3
ルターと並ぶ宗教改革における最重要人物であり、神学においても多大な影響を後世に残したはずなのに、なぜかルターに比べどこか影が薄い印象があるカルヴァン。そのカルヴァンの全体像を概観するのにうってつけの一冊というべきか。ただ、入門と銘打ってはいるが、その内容はかなり高度で、ある程度神学書に慣れ親しんだ者でないと読みこなすのは困難。かくいう僕も字面を追っていただけという箇所が少なからずあった。ただ、その一方で直接カルヴァンの著書を読んでみたいという意欲にもかられたけれど。他の著作を読んで後、改めて手に取るか。2017/10/16