感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご singoito2
8
すでに他の方が書いているとおり、エジプトから不正に持ち出されたコプト語パピルスを巡る、美術商や弁護士、学者ら「海千山千」の人びとの暗闘物語。登場する弁護士のひとりは「日本のMIHO MUSEUMの代理人であり、骨董品のエジプトへの移送を策した」P255とあって、MIHO MUSEUMをWikiで検索したら、後ろにある新興宗教団体が透けて見えたりして、そっちのほうでも、面白かったです。2022/09/30
北条ひかり
0
9時間12分。神奈川県ライトセンターと音訳者さんに感謝。この本は「原典 ユダの福音書」の成立過程における不祥事(悪徳古物商の暗躍とパピルスの破滅的な損壊、パピルスをコプト語学会にさえ公開しない閉鎖性等)の告発と、グノーシス主義があたかも原始キリスト教に多大な影響をもたらしたかのように装うダン・ブラウン的お馬鹿(アメリカ人はキリスト教史を知らない!)を批判するもので、残念ながらユダ福音書の内容を解説したものではない。要約は、チャコスとか、ナショナル・ジオグラフィックなどが、歴史を歪めているということかな。2016/01/19
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