内容説明
オウム真理教事件と共にはじけた宗教のバブル現象を前にして、宗教と社会の相関を鋭い目で批判的に問いつづけてきた宗教学者のエッセイ集。現代日本宗教の病巣を抉る。
目次
宗教ブームをどう見るか
霊的なものへの関心
統一協会への問い
「日本のキリスト教は何故伸びないのですか」
現代社会への宗教的インパクト
神と人間の間の天皇制
政権交代と宗教人
社会主義の精神と宗教
日本にリバイバルは必要か
宗教は平和への転轍手たりうるか―今、宗教に問われるもの〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mao
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現在の(20年前ではあるが)宗教と社会の状況と今後の展望についての宗教学的知見を学んだ。私も筆者同様に新宗教を頭から否定する社会に苦言呈したい1人である。社会と宗教が双方に開かれているべきだ。宗教は原点回帰すべきと書いてあるが、私は、日本人のアニミズム的心性に合うような馴染み方の模索が必要かと考える。以前聖書入門の本を読んだ際に、宗教は経験しなければ本当の理解は得られないと書いたが、宗教学的に思考する場合は一信者の立場でいる危険性もあると気付かされた。この際、自己相対化がキーワードになるだろう。2014/04/11
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