内容説明
第一次世界大戦後、バルトの『ローマ書』をいち早く評価し、「神の言葉の神学者」として共同戦線を張りながらも、神学の宣教的課題としての『エリスティーク』を提唱し、遂には「自然神学」をめぐってのバルトとの厳しい対立を経て、独自の道を歩んでいったブルンナー。本巻では未邦訳を中心にブルンナー神学形成期の軌跡を鮮やかに示す主要論文・講演を収める。
目次
カール・バルト『ローマ書』書評―時代にかなった、非近代的な注解(1919年)
人間性の限界(1922年)
神学の根拠と対象としての啓示(1925年)
宗教改革とロマン主義(1925年)
神学のもう一つの課題(1929年)
セーレン・キルケゴールの使信(1930年)
神学と存在論、あるいは岐路に立つ神学(1931年)
神学の問題としての《結合点》への問い(1932年)
自然と恩恵―カール・バルトとの対話のために(1934年)
宣教する教会にとっての旧約聖書の不可欠性(1934年)
新しいバルト―カール・バルトの人間論への論評(1951年)