感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
evifrei
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『神を愛することについて』と『雅歌の説教』を収める。中心となるのは花嫁が受ける花婿からのくちづけというメタファー(『花嫁』=魂、『花婿』=神、『くちづけ』=魂が受ける聖霊)を用いて展開される神の愛についての論述だ。①足に受けるくちづけ・②手に受けるくちづけ・③口に受けるくちづけの段階を通じて神の愛に目覚め、魂が昇華される過程を示す。説教も詩的で情熱的なので、理屈でベルナールの神秘主義的思想に接近するのではなく、イメージを駆使してベルナールの示す幻視を辿る様に読むのが良い様に思う。2020/07/21




