内容説明
戦乱と封建制の重圧のもとに打ちひしがれていた人々の人間性に、初めて地上最高の価値を認め、敢然と主張したキリシタン文学。その思想性・宗教性を深く掘り下げ研究を続けてきたキリシタン史研究第一人者の海老沢有道博士最後の労作。成熟した中世日本の既成文化、仏教・神道とどのように対決し、どのように超えようとしたか。キリシタン文化・思想史研究に光を投げる。厳密な校訂に加え、キリスト教的観点からのわかりやすい頭註付。
目次
ドチリナ・キリシタン
吉利支丹心得書
日本ノカテキズモ
イルマン心得ノ事
妙貞問答
仏法之次第略抜書 他
キリシタン宗教文学の霊性