内容説明
日本の独立系映画の先駆者として、39歳の監督作『愛妻物語』から99歳の『一枚のハガキ』まで。20時間に及ぶインタビューで語り尽くした映画、役者、人間愛…「自己肯定力」の強さがいま、人生を、社会を支える。
目次
第1章 愛妻物語
第2章 原爆の子
第3章 裸の島
第4章 人間
第5章 鬼婆
第6章 裸の十九才
第7章 ある映画監督の生涯
第8章 落葉樹
第9章 午後の遺言状
第10章 一枚のハガキ
著者等紹介
立花珠樹[タチバナタマキ]
共同通信社編集委員。1949年、北九州市生まれ。一橋大卒。74年共同通信社に入社。ニューヨーク支局などを経て、90年代から文化部記者として映画を担当する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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リーマン男爵
1
時代は違えども同じ石内小学校の大先輩、戦時死を覚悟した人の生き様・仕事はそれなりの重みがある=自己肯定と私映画、何本が観た気がするが、デジャヴかもしれん2022/06/19
サトル
1
新藤兼人49作品の中で、自ら選んで語った私の十本。「愛妻物語」から「一枚のハガキ」まで、渾身の肉声が記されているようだ。伝説の「裸の島」では「生きている、動いている姿そのものが人生の坂道をよじ登っている」のだから、奇をてらってセリフをなくした訳ではないと語っている。個人的には最も感銘を覚える「裸の十九才」は、母への思い入れが強すぎたのか、もうひとりの主演、音羽信子に焦点を傾け過ぎたようで評価が分かれている。そんな二人が眠る京都・衡梅院の比翼塚に刻まれた「天」の墓碑銘、天は二人の意味だと云うから泣けてくる。2020/09/22
helpless
0
再度のドキュメンタリー。最後の監督作品。そして最後の本。愛すべき新藤兼人が一つ一つ終わっていく悲しい限りです2011/08/27