内容説明
長い平和な時代は突然、幕を閉じ、二度の世界大戦が全土を引き裂く。ソ連邦崩壊と欧州連合発足を経て、ヨーロッパはどこへ向かうのか。画期的な大著、完結。
目次
第11章 暗転―かげりの中のヨーロッパ1914‐45年(第一次世界大戦1914‐21年;戦間期;第二次世界大戦1939‐45年)
第12章 分断と統合―戦後から新ミレニアムへ1945‐91年(大同盟の終焉1945‐48年;西ヨーロッパ1945‐85年;中立国;東ヨーロッパ1945‐85年;ヨーロッパの冷戦1948‐89年の東西関係;統合と崩壊1985‐91年)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
15
2000ページを超えるデイヴィスのヨーロッパ史も最終巻にして本書の視点からは最大の暗黒時代を扱う。ヒトラーとスターリンを生み、二つの大戦が勃発した20世紀である。それは、今までのヨーロッパが積み上げてきたものを灰塵と化し、類を見ない大量殺戮が繰り広げられた時代である。とりわけ、スターリニズムに支配されたソ連の台頭が詳しく、東欧諸国まで含めた多角的な視点からの記述がさらにその野蛮性を強調している。虐殺の後に歴史を語ることの困難、大戦の勝者の欺瞞も指摘し、啓蒙書にふさわしいメッセージと情報量だ2013/12/15
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