マクナマラ回顧録―ベトナムの悲劇と教訓

マクナマラ回顧録―ベトナムの悲劇と教訓

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  • サイズ B6判/ページ数 534,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784764103832
  • NDC分類 223.1
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ケネディ政権、ジョンソン政権の国防長官だったマクナマラの回顧録である。マクナマラは、ベトナム戦争が泥沼化していく過程にすべて関与し、ベトナム戦争は「マクナマラの戦争」とすら呼ばれた。そのマクナマラが、「われわれはまちがっていました。ひどくまちがっていました。その理由を、われわれは将来の世代に説明する義務があります」という立場から書いたのが、この回顧録である.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』160頁、より)

内容説明

ベトナム戦争は誤りだった。ケネディ、ジョンソン政権の国防長官として戦争を指揮した著者が、30年近い沈黙を破ってついに語った世紀の告白。当事者ならではの生々しい証言、未公開資料、極秘電報などで、アメリカが泥沼の戦争に入り込んだ経緯を再現しつつ、21世紀への教訓を探る。全米騒然のベストセラー。

目次

1 ワシントンへの旅
2 初期の数年間
3 一九六三年の運命の秋
4 政権移行期
5 トンキン湾決議
6 一九六四年選挙とその余波
7 エスカレーションの決定
8 クリスマス北爆停止―不成功に終わった交渉への試み
9 深まる危機
10 心離れ、そして政権離脱
11 ベトナムの教訓
付章 1960年代の核による危機と二一世紀への教訓

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kiyoshi Utsugi

37
ロバート・マクナマラは、ケネディ政権で国防長官になった人物。 世界銀行総裁を務めています。 回顧録となっていますが、世界銀行総裁だった頃の話は一切なく、国防長官としてベトナム戦争に取り組んでいた頃の振り返りとなっています。 ベトナム戦争での教訓を導き出し、それを後世の人たちに同じ轍を踏まないようにということで書かれています。 フォード時代から神童と言われていたマクナマラでさえ、失敗を犯すんだなと思いました。偉いのは自分が悪いのではないとせずに、反省すべきところは反省して後に活かそうとしているところですね。2022/06/29

紙狸

16
原著1995年、邦訳97年刊行。著者はケネディ・ジョンソン両政権で国防長官を務め、68年2月辞任。米国のベトナムへの軍事介入は失敗だったと認め、その過程をたどり、何が間違っていたかを分析する。米国が軍事介入しても、自分で自分を統治できない国に秩序をもたらすことはできないーと反省する。南ベトナムをかいかぶっていたということか。著者の率直さに感銘を受けた。だがニューヨークタイムズの書評(原著ソフトカバー版に収録された)は、いまさら何をいってるんだ、という調子の酷評。ベトナム戦争を巡る米国内の分断の深さを示す。2025/03/23

Satoshi

11
ベスト&ブライテストの記憶があるうちに読み進めた。ベトナム戦争を推進したマクナマラによる回顧録であり、内容は映画フォッグオブウォーと同じ。国防長官でありながら、戦争についての反省は客観的である。ジョンソン大統領と軍隊の制服組が進めた戦争であり、私は止められなかったというスタンスにであり、自省的な姿勢は読み取れなかった。クリスマス北爆停止に多くのページを割いたところはそのためかと思う。最終章の「ベトナムの教訓」での理路整然とした記載を読めば、極めて頭が切れる人なんだと思う。2022/12/16

poku

7
映画「the fog of war」を見まして、この本を読んでみました。ORという素晴らしい道具。しかしそれも使いよう。難しいですね。帰結主義の元マクナマラさんは行動されています。何が正しいのでしょう。私は経済を学びながら出来る限り「合理的な判断を下せる人間」になりたいと思っています。そう考えた時にマクナマラさんの判断はとても素晴らしかったのでは。あ、ベトナム戦争は本人も反省されているようになしで。 ですが、そうですね。やはりベトナム戦争で被害を受けた米国民には謝罪をするも、ベトナム人に対しては謝罪がな2015/08/28

しまうま

1
アメリカがどうしてベトナム戦争の泥沼に足を踏み入れていったのか、当事者にして中心人物の回顧録。相手への無知と民主主義への傲慢とも言える信仰、これは今でも米国に見られる症状。未来への提言は示唆に富むが、流石に21世紀が民族と宗教の時代で国境を越えた問題が勃発するところまでは予見できてなかった。2019/05/02

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