出版社内容情報
★IP(インタープロフェッショナル)をどう教えるか?★
「第2巻」は、主に保健・医療・福祉専門職を養成する【学校の教員のためのIPE入門書】です。
最初に保健・医療・福祉領域の教育機関の仕組み、教員の主な業務、カリキュラムやシラバスとは何かといった基本的な知識を説明しているので、まだ教員としての経験が浅い方にもとてもわかりやすい内容になっています。
そうした基本的な知識を身につけたうえでそれぞれの学校でIPEを推進し、学生へ連携を教授する方法を詳しく解説しています。
実際に著者が所属していた大学でIPEを実践した経験に基づく事例や方法を数多く紹介しているので、IPEの実践を目指す教員の方は、今後自身でIPEの授業やプログラムを編み出していくための参考にすることが可能です。また、各地でIPEを実践している教員の実践報告や、実際にIPEを受けた学生の声なども紹介しています。
さらに、教員自身が成長していくためのFD(ファカルティ・ディベロップメント)や学生を評価するための方法論も解説し、IPEを志す教員にとって必携の一冊となっています。
◆本シリーズ[全5巻]について◆
近年、保健・医療・福祉領域において、さまざまな専門職が互いの専門性について学ぶ「IPE(多職種連携教育)」、そしてそうした相互理解をもとに連携して働く「IPC・IPW(多職種連携協働・実践)」の重要性が注目されています。
本シリーズは、そうした連携のために必要不可欠な概念として注目されている「IP(インタープロフェッショナル)」の教科書です。 ※全巻「2色刷」※
IPを学ぶ学生、専門職種、研究者など、あるいはその学習環境に応じて、
?IPの理論研究 ?教育現場での教授ツール ?学生・初学者向けの入門テキスト ?臨床現場での体制づくりのためのガイド ?事例集
というそれぞれ特徴的なアプローチによる全5巻構成になっています。さらに、異なる巻同士で互いの内容に関連性がある箇所には「リファレンス」を設け、より深い学習が可能です。
推薦の序
はじめに
本シリーズの特徴
第1章 IPE実践のために知っておくべき教育基本事項
1 日本における高等教育の概要
1.高等教育をめぐる状況と教員の責務
2.保健・医療・福祉関連職および関連校の現況
2 保健・医療・福祉の高等教育教員を志すために備えて
1.教職に就くという自覚は自己責任で
2.高等教育機関という教育環境に備えて
3.高等教育における教養教育の意義と実践
4.知っておきたい高等教育機関の基本的諸事項
5.カリキュラム構成とその整合性の検証
6.担当教科目シラバスとその整合性
7.教科目以外の担当業務
8.学内外の業務
第2章 保健・医療・福祉のIPE
1 IPEに備えての教員の準備事項
1.関連する各専門職概念の概要把握は必須
2.連携を必然とする理由
3.家庭・社会生活の営みは連携実践の現場
2 専門教養教育はIPEに先立つ
1.「人間」と「教育」について考える
2.「連携力」の育成について考える
3.「対象者」、「家族」の課題への対応に向き合う
3 IPEの実践
1.開設に備えての教職員向けの準備事項
2.高等教育機関の理念を活かす連携教育カリキュラム構成
3.授業の設計は教員生活の醍醐味
4 IPEを特徴づける科目として創作された事例
1.新潟医療福祉大学における連携教育採用の経緯
2.基礎ゼミ?・?、総合ゼミ
3.新潟医療福祉大学の連携総合ゼミ
4.ゼミ方式で行われたIPE事例からの学び
5 IPEの評価と教育効果の判定
1.はじめに
2.評価の概観
3.評価の実際に関する課題
4.IPEの短期的効果の評価事例
5.まとめ
6 IPEの推進とFD活動
1.FDプログラムとは
2.IPEの推進をFD活動に活かす利点
3.FD研究にIPEを活かし学ぶ?事例から?
第3章 IPE・IPC(IPW)の実践をIPEにフル活用
1 地域包括支援センターの実践から
2 家族との連携?在宅生活を支援する作業療法士の実践から?
3 在宅看取りにおけるIPC(IPW)の実践
4 精神障害を支援する訪問看護ステーションの実践から
5 居宅介護支援事業所の実践から
6 難病・独居の方の在宅連携ケース 訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所の実践から
7 地域リハビリテーション活動(1973?1994年)の事例
8 私のIPE体験
9 看護基礎教育におけるIPEの実践
10 介護福祉教育指定科目「介護過程」の実践から
索引
矢谷令子[ヤタニレイコ]
著・文・その他/編集