出版社内容情報
その歴史の闇の中にはじめて切りこんだ研究書だが、著者も述べているように、この問題に関する資料は、戦争が終わるとともに、徹底的に組織的に湮滅されてしまったために、基本資料が不足しており、本当に研究は「まだデッサンの段階にすぎない」。とはいうものの、面白い事実も沢山掘り出されている.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』128頁、より)
内容説明
衝撃の事実。知られざる、もう一つの国家的犯罪!国際条約に違反して、一大麻薬帝国を形成し、莫大な利益を得ていた戦前の日本!和歌山県、大阪府を中心に国内でも大量になされていたケシ栽培、中国への密輪出、軍の関与…。丹念な調査にもとづき、日本の阿片・モルヒネ政策の実像に迫る。
目次
序章 大学でケシを植える話
第1章 国際関係の中での位置づけ
第2章 阿片王・二反長音蔵
第3章 和歌山県におけるケシ栽培
第4章 モルヒネ問題
第5章 外地における阿片戦略
第6章 朝鮮モルヒネ問題
第7章 生江孝之と麻薬中毒者救護会
第8章 戦時体制下の阿片生産
第9章 まとめ
-
- 和書
- 本多光太郎 人物叢書