内容説明
治療、看護、リハビリ、介護、介助…医療現場における技術の進歩に、社会の制度設計は、何より私たちの倫理観は、どこまで追いついているのか。哲学・倫理学の叡智は、刻々と変化する現代社会と医療の現場にどう応用できるのか。倫理と現代社会の出会う場所で、人間の尊厳を考える。
目次
第1章 現代社会と倫理的諸問題(テクノロジーの進歩と人間の幸福;現代社会の倫理的諸問題;「福祉の哲学」(福祉国家の理念)
少子超高齢化社会の進展とその影響
西洋文明の源流について
技術の哲学)
第2章 医療と倫理(人間の尊厳と医療;医療化社会に臨んで;現代医療における健康観;患者主体の医療を考える;生と死の臨床―弘前大学医学部倫理委員会のメンバーとして)
第3章 看護と倫理(看護の哲学について;看護の概念と看護倫理;介護とは何か;医療(治療・看護・リハビリ・介護・介助)に関するキーワード集)
第4章 人間とは何か、倫理とは何か(哲学的人間論;人間の特性・精神作用・知情意の関係;倫理とは何か;ヤスパースと哲学的人間学)
著者等紹介
五十嵐靖彦[イガラシヤスヒコ]
1941年東京生まれ。66年東京大学文学部(倫理学科)卒業。69年同大学院人文科学研究科修士課程修了。73年同大学院博士課程単位取得退学。74年東京大学文学部助手。75年弘前大学人文学部講師。助教授、教授を経て2007年定年退職、名誉教授の称号授与。専門は現代倫理学。以下弘前大学特任教授、非常勤講師等を経て、2016年秋田看護福祉大学教授に就任。所属学会は日本倫理学会、日本医学哲学倫理学会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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