内容説明
新自由主義的統治の新たな司令塔として、イギリス教育水準局の四半世紀を批判的に分析した初めての書。サッチャー以後、キャメロン政権までの全経過と結果を詳細に分析。アカデミー化やフリースクール化に至る公教育の劇的変化、露呈しつつある「行政責任のジレンマ」…。イギリス教育改革から何を読み取るか?
目次
序章 本書の課題と検討の視角
第1章 新自由主義による行政統制の改革―NPM型行政統制の構造
第2章 保守党政権期(1980‐90年代)における教育改革と学校評価―教育水準局による学校査察の成立
第3章 1990年代における教育水準局査察の実態と教育の統制の転換
第4章 労働党政権期(1997‐2010年)における教育改革と学校評価―NPM型行政統制の重層化と深化
第5章 保守・自民連立政権期(2010‐15年)における教育改革と学校評価―公設民営校の拡大による「準市場」強化と学校査察を通じた統制の厳格化
終章 イギリスにおける新自由主義教育改革と教育水準局査察―NPM型行政統制の歴史的位置とその陥穽
著者等紹介
久保木匡介[クボキキョウスケ]
長野大学環境ツーリズム学部教授。1972年、埼玉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。東洋大学非常勤講師、長野大学産業社会学部専任講師を経て、2015年より現職。専攻は行政学、地方自治論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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