内容説明
また明日、インドに行こう。「ホントに自分でもあきれちゃうほどわたしはインドと、インド人が、大好きみたいだ」あの頃といま、偶然と必然、当事者と旅人、インドと東京…いくつもの境界線を探す旅。ニューデリーの夜の熱気、バラナシのむき出しの生と死、リシケシのディープなヨガ体験―“そこにしかないもの”ばかりの国・インドへ。
目次
真夜中
あきらめる
赤
境界線
食べる
鍵
明日
著者等紹介
鈴木博子[スズキヒロコ]
東京都出身。インドに通い続けるフリーライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
45
インドどころか飛行機が苦手なので海外に行ったことがない。だからなんともいえないが海外なれした方の話ではインドが大好き、二度と行くかという二つに分かれるそうだ。著者は前者であろう。インドに対する思いや深さが伝わってくる。ただインドというとどうしても瞑想やそこで受けた体験の強烈さというものが強調されがちだ。私はむしろ写真のほうに心を惹かれた。2015/11/12
DEE
12
インドの写真とインドにまつわる思いの丈。 インドって、ちょっと内省的になってこんなことを思いたくなる国だと、実際に自分も行ってみて共感する部分は多かった。 そういうところにも「ハマる」要素があるのかも。2021/06/11
柴モモ
4
インドに強く憧れながら、何年もインドに行けずにいます。他の国はひとりで気ままに出掛けられるのに。いつも気になりインドの本を何冊も読んでますが、鈴木さんはインドの持つエネルギー、どうにもならない貧困や差別、清浄と汚れ、全てをそのまま受け止めてさらりと言葉で伝えてくれているように思えます。『人生観』『最後の食事』に関する文章はとても印象的でした。時間を置いてまたじっくり読んでみるつもりです。2012/09/29
カネコ
2
△2013/05/26
akimbo
2
筆者のブログが大好きで、もう何年も読み続けている。その場の空気が香り立つような美しい色彩の写真を撮る方なので、モノクロページの多いこの本が届いたときは少しがっかりしたけれど、独特な静かで心地よいリズムの文章が引き立つ、何度も繰り返しページを開く書籍というかたちにふさわしい装丁だといまは思う。ざらざらの紙の感触もいい。 ヨガを始めて筆者の内面が変わっていくくだり、過去、現在、未来を見つめる文章がとくに好きだった。 「内観」という言葉がふさわしい、心の旅についての本です。2012/08/29