内容説明
中国農村の最新情報。経済的豊かさと環境はどう折り合うのか。激動する中国の深層で展開されている苦悩と格闘。中国で最も貧しい地域=寧夏において脱貧困、緑化のための今世紀最大の世界的実験が始まった―。回族出身の一人の女子留学生から始まった20年にわたる日中学術交流の成果。
目次
寧夏地域経済の二元性と発達の後れた地域の発展
西部大開発における退耕還林・還草
寧夏の退耕還林・還草から見る西部の生態再生
農家所得の構造と新しい就労機会の創造
中国西部における特色ある優位産業の発展―寧夏の事例から
退耕還林(還草)政策による農村経済への影響―寧夏南部山区における農家調査をもとにした所得・就業構造の変化
寧夏南部山区における定点観測農村調査結果
寧夏の「生態建設」と畜産―退耕還林・還草施行後のヒツジの栄養状態
園芸植物資源の探索とその利用方法―特にワインの品質について
中国および寧夏における廃棄物政策の展望―「処理」と「管理」をめぐる日本の政策的教訓〔ほか〕
著者等紹介
保母武彦[ホボタケヒコ]
1942年1月生れ。名古屋大学経済学部卒業。大阪市立大学大学院経営学研究科博士課程単位修得退学。島根大学法文学部助教授、同教授、島根大学副学長、国立大学法人島根大学理事・副学長を歴任。現在、国立大学法人島根大学名誉教授、島根大学・寧夏大学国際共同研究所顧問、寧夏大学客座教授、日本財政学会顧問。専攻は、財政学、地方財政論、地域経済学
陳育寧[チンイクネイ]
1945年1月生れ。漢族。1967年、北京大学歴史学部卒業。これまで、内モンゴル社会科学院副院長、寧夏社会科学院院長、寧夏回族自治区人民政府副秘書長、寧夏回族自治区人民政府弁公庁主任、銀川市党委員会書記、政治協商会議寧夏回族自治区委員会副主席、寧夏大学学長、寧夏大学党委員会書記を歴任。現在、寧夏大学教授、博士課程導師、寧夏大学・島根大学国際共同研究所顧問、国務院特別手当受給者、中国史学会理事、中国民族史学会副理事長、山東大学及び上海交通大学兼職教授を兼任。主に民族史、民族史学理論、民族地区経済の教学と研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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