内容説明
1990年代以降の日本社会と国家の全面的改編のなか、生まれるべくして生まれた小泉政権。なぜ、構造改革・軍事大国化・憲法改正がワンセットで強引に推進されるのか?なぜ、社会問題が噴出し、階層分裂がすすんでいるのか?新たな段階に入った構造改革政治を検証し、対抗の構想を提示。
目次
九・一一総選挙の結果と小泉政治の新段階
第1部 戦後国家の転換―小泉政権の歴史的意義(小泉政治とは何であるか―「構造改革」政治の確立;「構造改革」の新段階と新しい福祉国家)
第2部 グローバル軍事大国への道(9・11事件と軍事大国化の新段階;グローバル有事法制のねらい;ブッシュの世界戦略と日本―イラク戦争、北朝鮮と有事法制;今なぜイラク特措法なのか)
第3部 構造改革政治の検証―教育改革、司法改革をめぐって(いまなぜ教育基本法「改正」か―「改正」を求める三つの潮流と要因;新自由主義戦略としての司法改革・大学改革)
第4部 保守二大政党制から憲法改正へ(民主党の変貌;保守二大政党制下のマスコミ―二〇〇三年総選挙報道の問題点;保守二大政党制の確立へ―二〇〇三年総選挙の分析;現代改憲のねらいと諸類型)
著者等紹介
渡辺治[ワタナベオサム]
1947年生まれ。東京大学社会科学研究所助教授を経て、一橋大学大学院社会学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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