内容説明
十両盗めば首が飛んだ江戸時代、人々は被害を「九両三分二朱」と届けることで、お上の苛斂誅求に抵抗した…。古今東西の民衆に流布され、広く読まれた説話・芸能、文学のなかに、それぞれの時代と地域の民衆の犯罪観・刑罰観をさぐり、人権としての「罪と罰」のあり方を論じたユニークな試み。
目次
1 刑罰の変遷(知らされないはずの法度と知っているはずの法律;「おそろしや」鈴ヶ森―死刑の残虐性 ほか)
2 流刑と自由刑(流刑と民衆;佐渡水替人足から人足寄場へ ほか)
3 犯罪と刑罰(犯罪と刑罰の関係;『罪と罰』をめぐって ほか)
4 権力と犯罪(政治と犯罪;権力への反抗の罪 ほか)
5 司法犯罪(冤罪の歴史;戦後日本の冤罪 ほか)
著者等紹介
村井敏邦[ムライトシクニ]
1941(昭和16)年9月8日大阪市に生れる。1964(昭和39)年3月、一橋大学商学部卒業後、法学部学士入学。1966(昭和41)年3月、一橋大学法学部卒業し、同年4月から1966年4月まで、司法修習生。1968(昭和44)年4月、一橋大学法学部助手、講師、助教授、教授を経て、2000(平成12)年3月末同大学法学部を退職し、4月より、龍谷大学法学部教授となる。2001(平成13)年11月より同大学矯正・保護研究センター長
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