内容説明
人から人へ、手から手へ。全国に広がっていった一篇の詩「病気になったら」。あなたから大切なあの人へ、そっと伝えてください。詩作の背景を綴った「泣いていいよ」も併せて収録。
著者等紹介
晴佐久昌英[ハレサクマサヒデ]
1957年、東京生まれ。上智大学卒。87年、司祭に叙階。カトリック高円寺教会司祭
森雅之[モリマサユキ]
1957年、北海道生まれ。76年、雑誌『漫波』にて「写真物語」でデビュー。96年、『ペッパーミント物語』で第25回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
36
「病気になったら どんどん泣こう」最初のこの言葉からもう心を鷲掴みにされました。読んでいく内に、うん、そうそう、そうだよね、とうなずきながら、目頭が熱くなっていきました。『泣いていいよ』では著者がお父さんとの事を書かれていて、御自分が病気になった経緯と、そして、この詩の誕生についても書かれてあります。この詩の背景がわかって、ますます、この詩が好きになりました。ステキな詩です。2016/02/13
かおりんご
29
詩。闘病中の方や周りに病気の方がいる人にぜひぜひ手にとってもらいたい。晴佐久氏はカトリック教の司祭なので、若干カトリック教的ではありますが、でも弱った心を癒し、気持ちを軽くしてくれるに違いません。さくっと読めるのもいい!2017/05/16
myc0
25
『病気になったらどんどん泣こう…』。カトリック司祭である著者が、悪性腫瘍の疑いで膝の手術をしたときに綴った詩の本(結局悪性ではなかった。よかった!)。ビブリオバトルで紹介されて、発表を聞きながら泣いてしまった。私泣きたかった。あの時、私より母が泣くからなんか涙が引っ込んでしまって。母が可哀そうで。もっと自分のために泣きたかった。でも父にも母にも主人にも申し訳なくて。もっとつらい思いをしている人がいる、とか、もっと最悪のパターンがあったかも、とか、私より「可哀そう」な人を提示して。それよりマシだね、って、2017/08/10
千加
14
病のときは恵みのとき…。またとないチャンス到来。自分は今健康で恵まれている。周りがどんなに思うように行かなくても。 自分に優しくなれたなら、廻り廻って世界は優しさを運んでくれる。 言葉や思いを大切にしている読書好きな方々にも伝えたい。いつも変わらない優しさをありがとう。2023/12/27
黒木 素弓
8
大きな病気、入院、手術を経験したカトリックの司祭が書いた詩とその背景を綴った文章。私も今年の始めに同じことを感じ、同じように思った。『病気はただの不運ではないし、無意味な苦しみでは決してない』『すべての病気には崇高な意味があり、すべての痛みが人類を最も深いところで支えている』(本文より)心にジンとくる詩です。 2012/12/28