出版社内容情報
金曜夜、二十二時。場所は喫茶「雨宿り」。
食べると元彼の顔が浮かぶけど、お蔵入りさせたくないあのレシピ。
また、作れるようにいたします。
「女を振る場所によりによってラブホをえらばなくたって
いいでしょうが、ばかー!」
29歳、4年付き合った彼氏にフラれた、
クソ重くてめんどくさい女、桃子。
国宝級のイケメンだけど、
実は忘れられない彼女がいる店長、雨宮伊織。
親との関係に複雑な思いを抱えながら
近所の寺、星山寺で修行する僧侶、黒田穂積。
金曜夜、二十二時。場所は喫茶「雨宿り」。
元彼の好きだったあのレシピ、
成仏させて、
また作れるようにいたします!!
泣いて、泣いて、みんなと話して、
泣き止んだら、
あのご飯を作って、一緒に食べよう。
内容説明
失恋の記憶は、まだ苦くて、でもちょっと甘い。あいつの好きだったレシピ、成仏させます。元カレの好きだったバターチキンカレー、クズデパートの罪深ハンバーグ、爆モテ女の本気のおせち…切なくておいしい物語を召し上がれ!金曜夜、22時、場所は喫茶「雨宿り」。食べると元カレの笑顔が浮かぶけど、お蔵入りさせたくないあのレシピ。また、作れるようにいたします。
著者等紹介
川代紗生[カワシロサキ]
東京都生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。新卒でCCC株式会社に入社、代官山蔦屋書店を皮切りに書店員として経験を積み、その後、天狼院書店店長を経て、執筆活動をはじめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kei
89
蔦屋の店長が、元カレご飯を併設のカフェで出したら、SNSでバズり、激レアさんを連れてきた、に出演。同企画連作で、作家さんになっちゃった、という川代さんです。恋愛対象のみならず、大事な人との思い出ご飯は、誰にしもあって、関係性がモヤモヤしたままだと、罪のないそのご飯にまで食べたくなくなっちゃう。そのモヤモヤをきっちり埋葬してあげるお話しです。相手を責めるばかりでなく、自身の思いこむ殻を突き破るため、皆に話して、共感して、泣いて、成仏させる。脇のキャラクターもはっきり、で、ドラマ化されそう。揉めないでね。 2024/01/23
えんちゃん
59
完全にタイトル借り。観てないけどオードリー激レアさんに出演されたことがあるとか。ラブホで振られた三十路の女・国宝級イケメンのカフェ店長・東大卒のお坊さん。過去の恋愛を埋葬し、明日は美味しいご飯を食べよう物語。軽快な文章が明るくポップで難しくなくて気持ちいい。最終話の爆モテ女のテクニックが素晴らしかった。女性の女性に対する視力は1.0だとしたら、男性の女性に対する視力は0.1。細部まで見ていない。大切なのは雰囲気らしい…よ!2024/11/08
星群
54
初読み作家さん。相手の好きだったレシピを作ることによって、気持ちを整理する。素敵なアイデアだなと思います。〝元カレ〟ってあるけど、それ以外のことも出てきて飽きませんでした。本屋の老夫婦のお互いを想う気持ちが羨ましかったです。2024/07/21
よこたん
48
“あなたみたいに、でっかい薙刀を振り回しながら無理やり心の中に押し入ってくるような人を、必要とするタイミングがあるんです” わだかまった気持ちを言葉にすることはつらいけれど、吐き出した思いを聞いてもらえる場があれば、一歩前に進むことができるかもしれない。苦みを抱いてしまったままの思い出の味を、今のこの場で味わい直して、気持ちまで上書きをし直す。美味しい食べ物を、素直に美味しいと思える日が訪れてよかった。人との別れって、いろんなエネルギーを費やすのだなあ。「キャロットケーキ」と、「星のピザ」の話が沁みた。2024/05/13
りぃぃ
38
かわいい表紙につられて。手に取って正解の面白さ!!悲しいとかモヤモヤした気持ちを前向きにする方法としては面白い。つくづく食べ物の出てくる本、好きだなと。楽しい時間だった♪2024/04/18