出版社内容情報
96歳世界最高齢の現役薬剤師が手渡しつづける
「自分にも誰かにも、少しやさしくなれる処方箋」。
「ありがたい話なんて、何もでてきませんよ?
私は、ただの薬剤師ですから」
そんな飾らない第一声とともに、白衣姿の薬剤師がゆっくりとした足取りで現れた。
東京下町のとある一角、大正12年創業のその薬局と同じ年齢の、おばあちゃん薬剤師、
それが比留間榮子さんだ。
雨の日も風の日も、猛暑も大雪もものともせず、
日々、薬局に立ち続け、お客様に手を添え心を重ねること75年。
かけるひと声、添えるその手が
「榮子先生に会うだけで元気が湧いてくる」
「来るたびに握手をして、パワーをもらえる」
と地元で評判の薬剤師。
そんな彼女が、薬とともにそっと手渡してきた「言葉のくすり」。
権威ある称号も名誉な勲章もないけれど、
ただひたむきに、目の前のひとりに心を重ねる長い年月が調合した、
自分にも誰かにも、少しやさしくなれる処方箋。(イントロダクションより)
内容説明
「ごめんなさい」はいち早く。「ありがとう」は何度でも。世界最高齢96歳の現役薬剤師が手渡しつづける、自分のままでおだやかに暮らす心の養生法。
目次
第1章 好奇心はくすり(薬局という「峠の茶屋」へようこそ;学びへの探究心が心を若返らせる ほか)
第2章 継続はくすり(朝一番の行動が1日をつくる;「型」があるから「新しいもの」が生まれる ほか)
第3章 ぬくもりはくすり(傾聴は「聴きぐすり」;おせっかいは病気のもと? ほか)
第4章 時間はくすり(傷を癒し人をやさしくする「日にち薬」;上質なものを少しだけ持つ ほか)
著者等紹介
比留間榮子[ヒルマエイコ]
薬剤師。1923年東京生まれ。1944年東京女子薬学専門学校(現明治薬科大学)卒業。薬剤師である父の姿を見て自身も薬剤師になることを決意し、大正12年に父が創業したヒルマ薬局の2代目として働き始める。父とともに、戦後の混乱の渦中にある東京の街に薬を届ける。薬剤師歴は75年。95歳のときにギネス記録「最高齢の現役薬剤師|The oldest practising pharmacist」に認定。現在も調剤業務をこなしながら服薬指導や健康の相談に乗る姿は、「薬師如来のよう」と評判を呼び、地域の人たちの心のよりどころとなっている。孫で薬剤師の康二郎氏とともに、薬局の理想の姿を目指し奔走する毎日(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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