内容説明
90歳の現役弁護士が見つけた、自分らしく前だけを見て生き抜く知恵。人を裁かず、心をほどく。
目次
1章 距離を置くと糸口が見える(自分の未熟さにいつも気づいているほうがいい;後ろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進め ほか)
2章 距離があるからやさしくなれる(正しいことを言うときは、ほんの少しひかえめに;お互いの「台所の奥」へは入らない ほか)
3章 素直さとともに生きる(結末を結び直す「ご褒美の時間」;「あたりまえ」と言いたくなったら立ち止まる ほか)
4章 心いきいきと、今を楽しむ(助けられていい、それでも気高く生き抜くために;見送る家族に残すもの、残さないもの ほか)
著者等紹介
湯川久子[ユカワヒサコ]
1927年、熊本県生まれ。中央大学法学部卒。1954年に司法試験合格、ほどなく結婚し、1957年“九州第1号の女性弁護士”として福岡市に開業。2人の子を育てながら、60年を超える弁護士人生の中で、1万件以上の離婚や相続などの人間関係の問題を扱い、女性の生き方と幸せの行く末を見守り続けてきた。1958年より2000年まで福岡家庭裁判所調停委員。能を趣味とし、宝生流教授嘱託として理事も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
100
90歳の現役女性弁護士である著者によるエッセイ集。かなり以前から書店店頭にて気になってた本。上記にワザと女性弁護士と記したが、その長年の温かい目も本書に生きていると思ったから。内容は、題名のとおり、ほどよく距離を置いた人間関係が良い。今をどう動くかが一番の判断基準で相手を家族・親子であろうが1人の人間として扱い、当たり前と思ったことは一度立ち止まって考え、半歩置く即ち少し距離を置くことが人間関係では大事と説いている。ナルホドと思った次第。2018/11/18
☆よいこ
69
[1章:距離を置くと糸口がみえる]自分の未熟さに気づいておく(初心を忘れない)[2章:距離があるからやさしくなれる]正しいことをいう時は、ほんの少しひかえめに。あいての良さは「ある」かどうかではなく「見る」かどうか。誰かに投げかけたものは同じ顔をして返ってくる。[3章:素直さとともに生きる]嘘は自分を苦しめる。心の居場所をつくること。[4章:心いきいきと、今を楽しむ]▽元校長先生がかしてくださいました。九州の女性弁護士第1号だった90歳現役弁護士が書く、人間関係の極意。素直に読むことができた。2019/02/19
Take@磨穿鉄靴
53
母の本棚より。90歳の現役弁護士という著者の肩書にまず驚く。その文章からは優しさや落ち着きが溢れている。途中クリスチャンという話も出てきてこの心の安定感、穏やかさはその影響もあるのかと感じた。ただそれが良くも悪くも前面に出過ぎていて教科書的であり響かなかった感はある。ただ生々しい部分と向き合う弁護士としてこの心の清浄さを保つのは著者の強さだと感じるし本の内容はさておき著者の魅力だとは思う。2020/11/09
パフちゃん@かのん変更
40
「あたりまえ」は時代や環境によって違う。正しいことを言うときは、ほんの少し控えめに。正しさは人を傷つけることがある。「和」を尊び選ぼうとする人は、必ず幸せになる。ほどよく忘れた人は幸福度が倍になる。などなど・・・2023/10/28
TCD NOK
39
90歳の現役弁護士の沁みいるような人生訓。弁護士というより牧師のような語りかけだけど、弁護士として多くの困っている人を長年助けてきた重厚なバックボーンがあるからこそ。押し付けでもなく、上から目線の言い回しでもない、ただただ人生の大先輩のお話。2019/11/20
-
- 洋書
- BEOWULF