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内容説明
新潟県に生まれた尾竹越堂(1868~1931)、竹坡(1878~1936)、国観(1880~1945)の三兄弟は、明治から昭和にかけて文部省美術展覧会をはじめさまざまな展覧会で成功を収め、まさに「展覧会芸術の申し子」として活躍しました。しかし、時に実験的ともいえるラディカルな制作を試み、また破天荒な生き方を貫いた尾竹三兄弟は、次第に美術史から外れていきます。本書では、尾竹三兄弟の重要作品をはじめ、新出作品や未公開資料から、知られざる尾竹三兄弟の人と作品を紹介します。
目次
第1章 「タツキの為めの仕事に専念したのです」―はじまりは応用美術(富山時代の尾竹国一と弟たち/坂森幹浩;「挿絵華やかならざりし時代」における尾竹三兄弟/加藤敦子)
第2章 「文展は広告場」―展覧会という乗り物にのって(清く遊ぶ―尾竹三兄弟と住友/椎野晃史)
第3章 「捲土重来の勢を以て爆発している」―三兄弟の日本画アナキズム
第4章 「何処までも惑星」―キリンジの光芒(海外の尾竹三兄弟~海外に所蔵される尾竹作品と戦前の三兄弟の海外事績~/堀川浩之)
資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
42
尾竹越堂の長女、尾竹紅吉が「青鞜」に深くかかわっていたことを知っているので、尾竹三兄弟の図録を開いてみた。インパクト、アナキズム、などという言葉になるほどという感じを受け、三兄弟の鋭角的な作品に納得した。紅吉は結婚により富本一枝となってからも随筆や評論を書き、大正~昭和時代の女性運動家として活動した。富山県出身というのも、私の興味をひいた。三兄弟のうち、私は竹坡の作品が好きだ。2025/01/04
くれは
3
泉屋博古館東京で開催された同名の展覧会の図録。尾竹竹破の作品は東近美で見かけたことがあり、未来派の影響をうけた日本画家…くらいに思っていたのだけれど、大きく認識が改まった。3章の作品群については、これほんとに1人の画家が描いたのか?というくらいバリエーションが広い。未来派の模倣に終わっているような作品もあるにはあるのだが、それはバリエーションのひとつにすぎない。2024/12/31
kaz
2
「美術史からこぼれ落ちた」と言えばそうなのだが、その斬新さに時代がやっと追いついたのかもしれない。図書館の内容紹介は『美術史からこぼれ落ちた革新的日本画家、尾竹越堂・竹坡・国観の三兄弟。その重要作品をはじめ、新出作品や未公開資料から、尾竹三兄弟の人と作品を紹介する。2024年開催の展覧会の公式図録』。 2025/03/25
analjustice
2
尾竹三兄弟をまとめて見られる貴重な展覧会でとても良かった。前後期ともに堪能。本書を読むとまだまだ未出品の作品が多数あることに嬉しくなる。次回の展示機会があることに期待したい。2024/12/19
果てなき冒険たまこ
1
こないだまで泉屋博古館東京でやってた展示会の図録。なんか違うかなーと思って行かなかったけど図書館に図録があるのを見つけて借りてきた。面白いとは思うけど展覧会に行くほどじゃなかったかな。それにしてもこの展示会を目にするまでは尾竹三兄弟のことなんて全然知らなかったもんな。でも文展が日本の美術を衰退させた元凶だと思ってるから知らなくても不思議はないかも。参考にはなったけど。2024/12/22
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