出版社内容情報
生きている今を大切にしようというメッセージ。アレックス・シアラーのベストセラー小説待望の文庫化「とにかく、ぼくは死んでここにいる」
突然の事故で死んでしまった少年ハリー。
あるときハリーは青空のむこうから地上に降りてくる。
やり残したことがあるから……。
死んでいるのに、あっけらかんとしてユーモアたっぷりの主人公ハリー。
そのハリーが物語を通して、「生きている今が大切なんだよ」というメッセージを私たちに伝えてくれる、読後感の爽やかな感動の一冊。
多くのファンをもつYAの名手アレックス・シアラーを日本で初めて紹介したのがこの作品。
多くの読者に感動を与えた64万部突破のベストセラー小説。
文庫化を望む声に応え、このたび待望の文庫化!
1 受付…………The Desk
あの世で最初にすることは、名前を登録することだった。
2 死者の国…………The Other Lands
やり残したことがあると、〈彼方の青い世界〉に行けないらしい。
3 生者の国…………To The Land of the Living
ぼくは地上に飛びおりた。
4 下の世界…………Back Down
どんなイタズラをしたってだれも気づかない。
5 学校…………School
きっとみんなはさびしがってる。
6 コート掛け…………The Peg
ぼくのコート掛けを知らないやつが使ってた!
7 教室…………In Class
教室に入る前、ゆっくりと60秒数えた。
8 ジェリー…………Jelly
最悪の敵、ジェリーの作文が教室の壁にはってあった。
9 映画館…………The Cinema
映画館は幽霊でいっぱいだ。
10 家…………Home
やり残したことを片づけるために、ぼくは家にむかった。
11 二階…………Upstairs
エギーの部屋のドアに、はり紙はもうなかった。
12 エギー…………Eggy
思いを伝えたくて、ぼくは全神経を集中した。
13 彼方の青い世界…………The Great Blue Yonder
ぼくの気持ちは決まった。出発だ!
アレックス・シアラー[アレックスシアラー]
著・文・その他
金原瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳
内容説明
ぼくはまだ決めかねてた。アーサーはぼくに背中をむけて歩きだした。そのとたん、エギーやママやパパや友だち、ぼくが知ってる人たちの顔が次々に浮かんで、どうしてももう一度会いたくなった。みんながいなきゃ生きていけない。死んでることだってできない。すぐにぼくは決心した。アーサーの後を追いながら呼びかけた。「待って、アーサー。ぼくも行く」アーサーは立ち止まってぼくを待った。それからふたりで駆けだした。“生者の国”を目指して。
著者等紹介
シアラー,アレックス[シアラー,アレックス] [Shearer,Alex]
英国スコットランド北部のウィックに生まれ、現在はサマセット州に住んでいる。テレビやラジオ、映画、舞台のシナリオライターとして活躍したあと、数多くのヤングアダルト小説を執筆、ガーディアン賞にノミネートされた『スノードーム』(求龍堂)などを生みだした。映画やテレビシリーズになった作品もあり、日本では『チョコレート・アンダーグラウンド』(求龍堂)を原作としたコミックやアニメ映画が制作された
金原瑞人[カネハラミズヒト]
法政大学教授・翻訳家。国内外のYA作品に対する造詣が深い。エツセイ、日本の古典の翻案もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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