内容説明
カリスマ・四谷シモンの手で、完璧に美しく、愛らしく作られた少女、少年。無時間性の中に生きる人形たちの姿を収めた一冊。
目次
第１章 無垢なるもの―少女、少年
第２章 誘惑するもの―女
第３章 自ら動くもの―機械仕掛
第４章 天上のもの―天使、キリスト
第５章 自らを作るもの―シモン
第６章 未完なるもの、そしてベルメールへのオマージュ
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
128
SIMONDOLL展に行って久々に四谷シモン氏の人形を間近で観ることができた。この本にはそのときに展示されていたドール４６体すべての写真が収められている。人形は写真だけでは質感がなかなか伝わらないものだが、一度でも実物を観ていると手で触ったことがなくても感触が伝わってくる。そしてシモン氏のその時々の想いが感じられ、澁澤龍彦氏亡き後、いっさいの創作意欲と後ろ盾を失ってしばらく休んでから発表された天使シリーズは、息を飲むほどの透明感に溢れ、何もかもを受容してくれそうな瞳が美しい。個人的には機械仕掛けが好き。2014/12/05
スプーン
26
無垢さと退廃美を感じさせる人形たち。信仰心も感じます。中原淳一からの抒情人形制作の流れは、四谷シモンで結実したのかもしれません。2019/06/19
アズル
20
図書館本。以前、澁澤龍彦の展覧会で、澁澤所蔵のシモンドールがありました。生でみて、「うっ、妙にリアルでちょっと気持ち悪い…」と思ってしまいました。作品集として、この本を眺めていると、美しさを感じることができました。怖いくらいに美しい。2014/07/16
詩歌
17
以前見かけた時は、もっと暗く猥雑とした雰囲気でした。コレはだいぶすっきりして、憑き物が落ちたよう。人形が光と雰囲気によって表情を変える。当たり前の事ですが、目前に彼らが存在しない以上理解しにくいもの。2015/03/04
ハンナ
17
図書館。とうしてあったのかわからないけれど、これも運命だと思って延長しながら借りる。系統が近いせいか、とても身近な感じのする人形たち。お腹に球体関節って、身長の高い子ばかりかと思っていたけれど、横座りが独立でできるってスゴいなー！ 天使とか、ぜひとも自分も作ってみたいテーマでした♪2014/09/13
