内容説明
過酷な運命に翻弄されながらも唄い続けた最後の瞽女・小林ハル(1900年生まれ人間国宝)の壮絶な人生記。
目次
第1章 色のない記憶
第2章 兄姉
第3章 瞽女になる
第4章 八十里峠
第5章 旅の空
第6章 女であること
第7章 母として
第8章 米沢三昧
終章 彷徨の果て
著者等紹介
本間章子[ホンマショウコ]
1967年、新潟県生まれ。立教大学日本文学学科卒業。著書に『台湾・火鍋パラダイス』(東京書籍)がある
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感想・レビュー
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スゲ子
5
「盲目の子」として、隠すように育てられ甘えることも許されず食事も少なくされ兄姉からは虐められて、まだ子どもなのに瞽女になるために血を吐くような修行をして(フジ親方、昔話に出てくる悪い魔女か!というぐらいひどい)危険と隣り合わせの長い旅暮らし。ただひとつの願いは「安住できる居場所がほしい」こんなに努力してもこんなささやかな願いすら中々叶わない。70歳を過ぎて養護施設に入った日真っさらな布団の敷布に触れて心から安堵のため息をついたときはこちらもウルっとしてしまった…からの人間国宝!2021/07/21
kobayo
1
壮絶な人生という言葉でまとめるにはあまりにも重いエピソードの数々。晩年、安らぎを持てたことを願う。長岡瞽女の数の多さにも驚いた。取材後記の一文、「なんのこれしき」に納得。2024/08/16
ダージリン
1
人との縁には恵まれなかったかも知れないが、苦境の中で鍛えられ磨き抜かれた気高い精神にただ感銘を受ける。2011/11/05
Quijimna
1
最後の瞽女といわれた旅人の生。斎藤真一の絵と重ね合わせて読む。★★★★☆2009/01/30
tanco
1
過酷な環境下にあっても、ハルさんは強くて優しくて、あったかい2008/09/05