内容説明
本書では、各時代に見られた「ユートピア」と「均の理念」とが織り成す中国史と、これらが東アジア全域に与えた影響をみてみる。このことは「均の理念」=「平均の理想」が、今日世界を覆っている欧米型の自由・民主主義などの理念に勝るとも劣らない東アジアの理念としてあったこと、また現在も形を変えながら存在するということを、明瞭に示すものとなろう。
目次
第1章 「均の理念」とは何か?
第2章 儒教の「均の理念」―集大成された『周礼』
第3章 中国のユートピア―「太平」「大同」
第4章 「均の理念」と現実政治
第5章 革命と反乱―「均の理念」を掲げて
第6章 「均の理念」と東アジア
著者等紹介
山田勝芳[ヤマダカツヨシ]
1944年9月28日、青森県に生まれる。1968年東北大学文学部史学科卒業。1971年東北大学大学院文学研究科博士課程中退。同年北海道教育大学函館分校助手。その後、同講師、助教授を経て1977年東北大学教養部助教授。1989年同教授。1993年東北大学文学部附属日本文化研究施設教授。1996年東北大学東北アジア研究センター教授。文学博士
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