内容説明
本書に収録した十七本の論考は、中国的官僚政治乃至は政治社会的文化に対する私の関心事に沿って焦点を当てた、謂わば明清官僚制の基礎研究に属するものである。
目次
第1篇 科挙制度(明代科挙の性格;明代科挙制度の科目の特色;明清の宗譜にみえる科挙条規)
第2篇 科挙身分の問題(明末清初の郷紳用語;明末清初以降の紳士身分;明代挙人層の形成過程;優免条例と明末挙人の法的位置;明代科挙官僚家系の連続性;明代地方官の身分制序列)
第3篇 官僚考課制と腐敗(朝覲考察制度の創設;朝覲考察制度下の奏弁;明末吏治体制下の撫・按の官評;明末官評の出現過程;明末窩訪の出現過程;考察『八法』の形成過程;朝覲考察制度の矛盾と貪官;嘉靖期の呉江県知県林応麒の『貪』官問題)
著者等紹介
和田正広[ワダマサヒロ]
1942年鹿児島県生まれ。1973年九州大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士
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