内容説明
私たちのライフサイクルに欠かせない「社会福祉」とその再分配を、国民の自助・共助を優先にし、それが尽きてから始めるべきとの論調が再浮上している。国家・企業センターが社会保障負担後退の様相を帯びつつあるなか、「社会福祉」を考えることは、私たちと社会の関わりとその問題解決への手がかりとなるだろう。蟻の眼と鳥の眼、そして「見えるもの」の背後にある「見えないもの」を見る力を養うために…社会福祉へ(から)の豊かなまなざしを誘う書。
目次
社会福祉のまなざし
第1部 社会福祉をとらえる基本的な枠組みを考える(福祉的営みの本源性;主権者に必要な知識としての社会保障理解;日本の社会保障・社会福祉の理念;日本の社会保障・社会福祉の制度;社会保障・社会福祉と政治;社会保障・社会福祉の財源問題)
第2部 社会問題と社会福祉(社会のジェンダー・バランスと少子化問題;沖縄で考える貧困の世代連鎖;部落問題の解決過程が示すこと;認知症ケアから学ぶ本人視点の可能性;社会がつくる逸脱―多元的な価値の社会へ)
第3部 社会福祉の労働と事業(社会福祉労働の専門性と労働者性;社会福祉施設・事業の経営と運営)
私の社会福祉研究へのかかわり
著者等紹介
石倉康次[イシクラヤスジ]
1952年生まれ。立命館大学社会学研究科博士課程単位修得満期退学。総合社会福祉研究所研究員、広島大学総合科学部助教授。立命館大学産業社会学部教授を経て、立命館大学産業社会学部特別任用教授。総合社会福祉研究所理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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