内容説明
問題解決、記憶、創造など人間の心的処理過程を明らかにする際の重要テーマに数えられる心的イメージ(mental imagery)。それは認知過程においてどのような機能的役割を果たし、どのような神経基盤に支えられているのか?世界のイメージ研究をリードしてきたコスリンが、「イメージ論争」の争点を丹念に振り返りつつ、神経画像研究に基づく最新の知見と理論を駆使して、心的イメージの特性に迫る。
目次
第1章 心的イメージと心的表象
第2章 命題派の説明を評価する
第3章 実験上のアーチファクトの説明を評価する
第4章 脳内の描写表象
第5章 脳内の視覚心的イメージ―理論の概観
第6章 科学と心的イメージ
補遺 視覚心的イメージの神経画像研究
著者等紹介
コスリン,S.M.[コスリン,S.M.][Kosslyn,Stephen M.]
ハーバード大学の心理学部門長であり、心的イメージについての最初の説得力のある理論を提出した。その後、その理論を深化させ、神経機能画像を用いての研究を含めてイメージについての数々の実験を行なってきた。この心的イメージ研究での第一人者である
トンプソン,W.L.[トンプソン,W.L.][Thompson,William L.]
Kosslynの研究室で働いている。特にPET、機能的MRIを用いた研究を行なっている
ガニス,G.[ガニス,G.][Ganis,Giorgio]
ハーバード大学で放射線、心理学のセクションで助手をし、視覚認知の研究に従事している
武田克彦[タケダカツヒコ]
1953年長野県に生まれる。1978年東京大学医学部医学科卒業。現在、国際医療福祉大学三田病院神経内科部長、国際医療福祉大学大学院リハビリテーション分野教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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