内容説明
本書に収録した12章は、大きく3つに分けられる。最初の5つの章はコネクショニストモデルについての種々の視点からの概観である。第6章から11章までの6つの章では、コネクショニストモデルを用いたオリジナルの研究例が報告される。そして、最後のやや長い章(第12章)は、コネクショニストモデルについての数理的な基礎をまとめたものである。全体として、やさしい解説的な章から、やや専門的な研究例、そして基礎とはいえ数式を多用した数理的解説の最終章へと難易度の順に章を並べた。また、それぞれのグループ内でも比較的やさしいものからややむずかしいものへと配置した。
目次
コネクショニストモデルによる新しい心理学研究の展開
認知発達の記号処理モデルとコネクショニストモデル
単純再帰ネットワーク(エルマンネット)による文法の獲得
レスコーラ・ワグナー学習則―学習心理学とコネクショニズムの接点
脳損傷とニューラルネットワークモデル―神経心理学への適用例
ニューラルネットワークモデルによる自然認識の分析と評価
集団システムの安定性とコネクショニストモデル
メンバーの相互作用による組織の自己組織化プロセスのモデル
集団意思決定におけるコミュニケーションモードとリスキーシフトに関する並列制約充足モデル
感性工学データのARTネットワークによる分析〔ほか〕
著者等紹介
守一雄[モリカズオ]
信州大学教育学部教授。1982年筑波大学大学院博士課程心理学研究科修了(教育学博士)。信州大学教育学部講師、助教授を経て現職。専門は認知心理学・教育心理学
都築誉史[ツヅキタカシ]
立教大学社会学部教授。1987年名古屋大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。博士(教育心理学)。名古屋大学教育学部助手、立教大学社会学部専任講師、助教授を経て現職。専門は認知心理学、認知科学、心理言語学、社会心理学
楠見孝[クスミタカシ]
京都大学大学院教育学研究科助教授。1987年学習院大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(心理学)。筑波大学講師、東京工業大学助教授を経て現職。専門は認知心理学、認知科学(言語、思考、記憶)
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