出版社内容情報
砂糖を切り口に、地域社会や移民、産業の広がりを、地理学的視点から読み解いていく。
ブラジル北東部でのサトウキビ調査を起点に、アメリカ西部のテンサイ糖産業へと研究を展開し、
その発展の背景にある移民集団の役割、宗教勢力や資本の動きなど、多民族社会形成のプロセスを丁寧に追う。
コロラド、カンザス、ユタ、アイダホ、カリフォルニアといった具体的地域を比較しながら、
19~20世紀の西部開発と「甘さ」をめぐる地域構造を立体的に描き出す。
砂糖という身近な素材から、地域と世界の関係を考える視点を提供する、地理学の可能性を示す1冊。
【目次】
はじめに
第1章 甘さをめぐるグローバリゼーションとローカリゼーション
1.世界の砂糖生産地域 サトウキビとテンサイ
2.地理学のアプローチ
3.アメリカ西部と移民
第2章 アメリカ合衆国のテンサイ糖産業
1.170のテンサイ糖工場
2.テンサイ糖産業の導入期(1830年~1887年)
3.研究開発と模索期(1888年~1897年)
4.アメリカ型テンサイ糖産業の確立期(1898年~1913年)
5.テンサイ糖産業の不安定期(1914年~1933年)
6.連邦政府の保護政策による安定期(1934年~1974年)
第3章 ドイツ系実業家とテンサイ糖産業 サウスプラット川流域
1.コロラドにおけるテンサイと製糖業の導入
2.テンサイ糖工場
3.地元資本と東部精糖資本
4.テンサイの契約栽培
5.移民労働力
第4章 ロシア系ドイツ人と製糖工場 アーカンザス川流域
1.アーカンザス川 アメリカのナイル
2.ガーデンシティの砂糖産業
3.ロシア系ドイツ人
4.テンサイ栽培と製糖
5.テンサイ糖産業の崩壊
第5章 モルモン教会と日系移民 ユタとアイダホ
1.モルモン教会による製糖の試み
2.モルモン教会とユタアイダホシュガーカンパニー
3.スコットランド系実業家とアマルガメイテッドシュガーカンパニー
4.日系移民とテンサイ糖産業
5.モルモン教会・モルモン教徒・日系移民
第6章 畑のなかの工場 カリフォルニアの砂糖ビジネスと移民
1.カリフォルニア農業とテンサイ
2.最初に成功したテンサイ糖工場
3.クラウス・スプレックルズとアグリビジネス
4.オックスナードの製糖工場と農場労働者
5.日系移民とテンサイ栽培
第7章 甘さの地域構造を探る
1.テンサイ糖生産の地域構造
2.甘さの地域構造へのアプローチ
参考文献
付 表
索 引



