内容説明
再犯防止について、さまざまな当事者として携わってきた人たちが執筆。“歌舞伎町”という、人の過去を詮索せず差別しない街でのフィールドワークに裏打ちされた渾身の著作です。
目次
第1章 再犯者を取り巻く環境
第2章 薬物依存症からの回復―私たちの場合
第3章 受刑者だった私が考える女性犯罪の元凶
第4章 歌舞伎町アウトリーチのリアル
第5章 罪を犯した人の就労についての現状と課題
第6章 「はたらく場所」をつなぎ、提供し、寄り添う
第7章 「住む場所」を拓き、発信し、共に暮らす
第8章 保護司からみた地域生活支援
第9章 再犯防止推進計画と地域の見守りの輪
第10章 「自業自得」と「自己責任」論を越えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼのぼの
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「反省は1人でもできるが、更生は1人ではできない」(浜井)という言葉は、社会復帰・再犯防止において重要な視点だ。社会にはびこる旧態依然の価値観→ワーホリ→(生きるために)依存という負の連鎖を踏まえると、一度道を踏み外した者にこそ、いい意味でのおせっかいが必要なんだろう。新宿19の会という存在は本書により初めて知ったが、渋谷や池袋等の地域にも、新宿19の会のようなものがあるのだろうか。再犯防止においては居場所・仕事・携帯が三種の神器といわれるが、携帯のリース会社があるのは出所者にとっては助かるのだろう。2024/07/09