目次
第1部 ヨーロッパ文明の地下水脈としての牧畜(遊牧“社会”の成立(前5千年紀)と史上初の機能的分業―組織編成原理史上の真の分水嶺
“原基的資本主義”の成立と「増殖する富」の発展―“ヒツジ”化過程としての資本主義の歴史)
第2部 近代(ヨーロッパによる“新大陸”の征服と資源化―1532年、ペルー・カハマルカの惨劇;16世紀:エンクロージャーと“価格革命”―中世末期デフレから近代初期インフレへ(13‐16世紀)
17世紀:“小氷期”における絶対王政と大西洋システムの形成―ヨーロッパ史上最大の危機と「近代化」というその対応 ほか)
第3部 現代(石炭社会への大転換と現代資本主義の成立―18世紀末、鉱物起源エネルギーの大規模資源化;コンドラチエフの長期波動―19世紀・20世紀における景気の四つの「うねり」;19世紀前半:産業革命コンドラチエフ―綿紡織・石炭・蒸気機関 1780年代~1840年代 ほか)
著者等紹介
中川洋一郎[ナカガワヨウイチロウ]
昭和25年東京生まれ。東京大学大学院社会学研究科国際関係論専攻博士課程満期退学。経済史学博士(パリ(1)大学第三期課程)。現在、中央大学経済学部教授(西洋経済史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MIRACLE
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ヨーロッパ経済の発展過程について、有畜農業の開始と工業化という二つの局面から論じた意欲作(全二巻)。本巻は西欧の経済が家畜を飼い、殖やし、殺すという遊牧民の行動原理で発展したきたことを、第一部で遊牧民の行動様式、第二部で16-18世紀の、第三部で19-20世紀の西欧経済の展開でのべている。まず、筆者は第一部で遊牧民の組織原理(機能本位、外部調達、絶対支配)という独創的な議論を展開している。一方、第二部、第三部の議論は、不十分な印象をもった(ヒツジ化は経済よりも、政治の分野で議論したほうがよいように思う)。2015/08/31
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