内容説明
専門職性は世界中で教師の仕事の非常に重大な側面であり、大いに引き合いに出されるが依然としてほとんど理解されていない。本書は、教師の経験と学校教育に関する国際的な研究と討論に我々が従事したという点から、教師の専門職性を取り巻く諸神話を解き明かし、その限界と可能性の両者を理解しようとする試みである。本書は、1992年、『選択と多様性』と題する英国保守党政府による主要な報告書の頃に始まって、1999年、労働党政府による報告書『教員:変化への挑戦』の影響の時期に終わり研究プロジェクトを終局させる。この間はずっと学校教育と政策変革において騒然とした期間であったことでもあり、本書がこうした異常な広範囲の文脈を反映するものと期待している。
目次
第1部 秘密の花園(教師の専門職性の「英国の伝統」;秘密の花園の政治;黄金時代の思い出)
第2部 新時代(カリキュラム統制と教師の専門職性;教師の専門職性発達;教師の仕事の専門職的本質;結論:新しい専門職性を目指して?)
著者等紹介
後洋一[ウシロヨウイチ]
1938年神戸市生まれ、大阪学芸大学卒業。中学校・高等学校教諭、大阪府科学教育センター指導主事、大阪府立千里高等学校教頭、大阪府立枚方高等学校校長、大阪府高等学校国際教育研究会会長、大阪府立高等学校長会理事等を経て、現在同志社女子大学特任教授。専門:学校教育、英語教育
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。