内容説明
本書は、「日仏独の中等課程における国語教育の比較研究―三国の教科書比較を通して―」の表題のもとに、早稲田大学教育総合研究所の研究部会のひとつとして、1996年度から2000年度まで、資料収集、調査、研究を重ねてきた成果をまとめたものである。「中学校1年」を中心として中学校の低学年の教科書を対象とした。
目次
1部 フランスでは(フランスにおける国語教育の理念―継承を創造へとつなぐ作業のかたち;変化するフランスの国語教育・教科書―美と論理とコミュニケーションを学ぶ;国語教科書第6学年用をみる―豊富なイメージ)
2部 ドイツでは(ドイツの国語教育―自立精神・表現能力・想像力を育てる;ギムナジウムの国語教科書―総合的な言語教科書と文学重視の読本の両輪;基幹学校の国語教科書―問題解決のための作業を楽しむ)
3部 日本では(日本の国語教育―中学校を中心として;日本の国語科教科書について―ドイツ、フランスの教科書から考える;日本の教科書―フランス・ドイツとの比較をとおして)
著者等紹介
伊藤洋[イトウヒロシ]
早稲田大学教育学部教授、兼早稲田大学演劇博物館館長
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感想・レビュー
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おやすみ
0
論文調でちょっと読みにくかった。また時間のあるときに読みたい2017/05/15
yaharin
0
教科書から国語教育を考えた一冊。さすが、欧州。日本とは国語教育の目標が違う。日本がどちらかと言えば読むことに重きをおいた受け身型国語教育であるのに対して、フランス・ドイツは発信型国語教育とでも言えばいいのだろうか。自分自身や自分の考えていることを表現することに重きが置かれている。フランスは芸術の国ということもあり、論述から詩などの芸術的な文章の教育も行なっている。どちらが良いとは一概には言えないが、他国の教育を子育て・学校教育に活かすことは良い事であると思う。2013/08/13