内容説明
本書では、企業の国際戦略選択という視点と企業全体の中での在外子会社の有するケイパビリティと役割というコンテクストを重視している。したがって、本社と在外子会社との間や在外子会社間での相互依存関係の視点から国際経営に関わる問題を扱っている。本書の特徴は、従来あまり扱われてこなかった経営戦略論と組織論の側面から国際経営にアプローチし、日系在外子会社に対する実証研究を行っている点である。その際、本書では「グローバル戦略経営」というタイトルを掲げることによって、戦略と組織の相互関係およびその一体的関係を強調した。ここにいうグローバル戦略経営とは、国際競争を勝ち抜くために競争優位を確立ないし形成し、それを維持するための戦略的な経営のあり方を問うものである。本書では、うえのような問題の認識、日本企業の国際経営の現状と課題、および方向性を提示した。
目次
序章 経営戦略論の展開とグローバル戦略経営
第1章 企業の多国籍化と国際経営
第2章 国際経営と経営環境
第3章 国際比較と国際経営
第4章 国際競争戦略と組織構造
第5章 国際経営モデル
第6章 日本企業の国際経営
第7章 在外子会社モデル
第8章 日系在外子会社の特徴
第9章 日系在外子会社に見る本社間調整メカニズム
著者等紹介
茂垣広志[モガキヒロシ]
1957年福島県に生まれる。1987年明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了。富山大学経済学部助教授を経る。現職は横浜国立大学経営学部助教授。専攻は国際経営論、国際人事管理論、経営戦略論。主要著書に『国際経営の進化』(共著)学文社、1992。『現代企業の新展開』(共著)高文堂出版者、1993。『企業管理の新動向』(共著)学文社、1994。『国際経営論』(共著)中央経済社、1994。『これからの国際経営戦略』(共編著)ジェトロ、1996。『グローバル経営の調整メカニズム』(共著)文真堂、1996。『国際経営の基礎知識I』(単著)産能大学、1998。『国際経営管理1』(共著)産能大学、1998。『国際経営論』(共著)学文社、1998。『現代企業の自己革新』(共著)学文社、1999。『現代社会の経営学』(共著)学文社、1999
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- ブルーネス