内容説明
本書は、長年にわたって愛知県立高等学校の数学教師として、また教頭・校長としての経験をフルに生かし、著者の置かれたアメリカ教育の座標軸上の位置を意識しながら、1980年代から21世紀を展望した視察結果をわかりやすく、しかもわが国の教育改革への導入可能性に目を向けつつまとめたものである。本書の特徴は、自らが高校教師として生徒指導上の諸問題で苦労された体験を生かしながら、高校教師という目線で視察した点である。また、視察地域も西部、南部、北部を含み、本書で紹介される学校は、ハイスクール改革の先進八校に的を絞り、著者の実践経験に基づきどのようにしたらわが国の学校改革が断行できるかを模索しながら報告をまとめている。
目次
序章 アメリカにおける教育改革の背景(80年代のアメリカの高校;答申書「危機に立つ国家」 ほか)
第1章 アメリカの新しい高校(エッセンシャルズ学校連合;チャータースクール ほか)
第2章 フーバー市の教育(フーバー高校;オルタナティブ・スクール ほか)
第3章 伝統校の努力(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア高校;ウエスト・ブルームフィールド高校 ほか)
終章 明日の学校教育のために(フル・トレランスの構造;豊かな教育とは)
著者等紹介
大野達郎[オオノタツロウ]
1936年、愛知県に生まれる。1959年、愛知県立高校教諭(数学)となる。犬山高校、一宮高校、一宮西高校に勤務、瑞陵高校教頭、東海四県高等学校教頭会長、犬山高校長、全国高等学校長総合部会常任理事等を歴任。「高等学校における活力ある学校経営の在り方」(共同研究)にて第17回第一法規学校経営研究賞“最優秀賞”を受賞。「愛知の高校教育の位相的研究」で石田財団より研究助成を受賞。「日本の教育の実像の解明」で文部省科学研究費補助金(奨励研究B)の交付を受ける。現在、鈴鹿国際大学入試広報室顧問。アメリカ教育学会、比較教育学会会員
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