内容説明
マルクスを探求し、「革命論」の核心を理解することで「強力革命論」や「恐慌=革命」説をのりこえ民主共和制、多数者革命を通じた資本主義社会変革の理論を提起する。
目次
1 革命論の研究(一九七〇年代前半)
2 マルクスの読み方
3 草稿執筆には大きな転換点があった―恐慌論と革命論
4 資本主義の「必然的没落」論の展開―第一部完成稿(六六~六七年)
5 「過渡期」論の成立への過程をみる
6 未来社会論の核心が『資本論』の中にある
補説 エンゲルスの「基本矛盾」論の批判的検討
著者等紹介
不破哲三[フワテツゾウ]
1930年生まれ。日本共産党社会科学研究所所長。日本共産党委員長、同議長を歴任。衆議院議員11期(1969~2003年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yo yoshimata
3
今日届いたので一気に読みました。資本主義を乗り越える社会をめざす革命論、恐慌論、過渡期論、未来社会論などでマルクスの理論探求で不破さんが深めてきたことの総ざらいです。理論到達の全体像をつかめる一冊でした。2015/10/03
Sym
2
恐慌=革命論がいかにして乗り越えられたか、資本主義を乗り越える主体的な成長などがわかりやすく書かれていた。資本論と合わせて読みたい。2018/01/03
kadoyan
2
この間の不破さんの研究、科学的社会主義の到達をまとめたもの。とくに革命論においてレーニンの「国家と革命」での誤解など、短い文章で端的にまとめられ、とらえやすかった。この間の到達の全体像をとらえるうえで、重宝するものとなっていると思う。2015/11/29
おーじ
1
マルクス自身の理論の変遷と発展を追いながらその核心に迫る、著者の研究のエッセンスが詰まった一冊です。「マルクスの読み方を深めて」というテーマにふさわしく、科学的社会主義の学習者には必読と言えますが、初学者には難しい部分もあると思います。『資本論』を読了してから、とまでは言いませんが、内容をしっかりと掴むためにはこの分野の基礎的な文献理解は必要になります。分量も少なく言葉も平易なため集団学習でも取り組みやすく見える文献であると思いますが、入門的な書ではない点には留意が必要だと思いました。2015/11/03
二人娘の父
0
時間の制約上、言葉がかなりストレートで、かえって問題が分かりやすく語られている気がします。もちろん「発掘・追跡・探求」もしっかりと読むことはお薦めしますが。2015/11/30