内容説明
労働組合が、労働弁護士が、人権を守ろうとするあらゆる人が、けっして許してはいけない労働問題がここにある。
目次
1 外国人実習生問題とはなにか(外国人技能実習生問題とはなにか―実習生裁判が明らかにした到達点と課題;外国人実習生制度の実態と改正入管法後の現状を告発する;構造改革、財界のねらい、消費税、TPP―実習生問題の背後にあるもの)
2 外国人実習生問題の本質はどこにあるか(労働法の立場から見る外国人実習生問題;福島・ベトナム人実習生訴訟の勝利判決とこれからの課題;国際的労働問題としての外国人実習生問題)
3 外国人実習生問題 いかにたたかうか(熊本 実習生問題のトップランナーを走る決意で;愛知 入管法改正後もブローカーによる不正;福島 東栄衣料のベトナム人実習生の支援;長崎 ブローカーも被告席に;徳島「奴隷の世界」からの救済を;山口 泣き、笑い、共に歩んだ中国人実習生のたたかい;LUM 技能実習制度廃止のために国際機関の活用を;法曹 労働運動の地力が問われている;法曹 実習生の思いを司法の場で明らかに)
感想・レビュー
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テツ
7
外国人実習生の受け入れ側がまるで奴隷でも購入したかのように勘違いしている姿に唖然。その根にあるものが差別意識なのか少しでも元を取りたいという金銭欲なのかは解らないけれど、こうした問題を払拭しない限り外国の人間に日本で働いて貰おうという計画は必ず失敗する。あんまりこうした奴隷扱いと搾取が続くようだと日本の印象も悪くなるよなあ。まず受け入れ側に対する教育が絶対に必要。きちんとしたシステムを構築してから受け入れを開始するべき。2015/02/06
ねこ
1
多くの人がこの制度がなくなればと思っているものの、問題が生じたらそれを包み隠し、形を変えて制度が存続している。外国人労働者に対して政府は対応を明確にしなくてはならないと思うものの、せめて外国人労働者や技能実習生に頼らなければ成り立たない経済分野があるということを認めることくらいはして欲しい。maidi in Japan and maid by Chineseとでもタグに書くくらいしてみたらどうだろうか?2013/05/09