内容説明
本書は、マルクスの「労働組合―その過去・現在・未来」をテキストにして、これをわかりやすく読み解いていくというかたちをとっています。そのさい特徴として、つぎのようなことがあげられます。第一に、マルクスのテキストを読み解くにあたっては、参考とされるマルクスの他の論文はもちろん、とくにレーニンの論稿も多く援用し、読者のより深い理解を助けようとしていることです。第二に、マルクスの「労働組合―その過去・現在・未来」を、労働純合運動の合法則的な発展の方向を指示したものと認識し、労働運動の発展の合法則性という問題について、あらためて詳細な解説をくわえていることです。第三に、この本では、マルクスの「労働組合―その過去・現在・未来」が指示した、労働組合運動の合法則的発展の方向を、日本の労働組合100年の歴史に適用し、日本の運動の「過去・現在・未来」が第九章・第10章にわたってまとめられていることです。
目次
いまなぜ、古典から労働組合論を学ぶのか
マルクス「労働組合―その過去・現在、未来」の歴史的背景と意義
「労働組合―その過去」を学ぶ
日常的な経済要求闘争とレーニン―「労働組合‐その過去」への補講
「労働組合―その現在」を学ぶ
制度的諸要求闘争とレーニン―「労働組合‐その現在」への補講
「労働組合‐その未来」を学ぶ
労働組合の政治闘争とレーニン―「労働組合‐その未来」への補講
労働運動の発展の合法則性について
日本の労働組合(その過去;その現在・未来)